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今後登頂を目指す方のために、キリマンジャロ登山の一般ルートであるマラングルートのトイレ事情について、少しだけ記述しておきます。
女性の青空トイレは、標高が高くなるにつれて難しくなって行きます。1日目の熱帯雨林帯と2日目の草原帯では、難なく適所が見つかりますが、標高4000mを超える辺りから青空トイレは困難になって行きます。私が参加したツアーでは、登頂アタック日の未明、真っ暗闇の登山道の岩陰で用を足された女性がいました。星空トイレですね。後にご本人からお話しを伺いましたが、明るくなったらできないので暗いうちにしておいたそうです。
設備としてのトイレは、私が観光旅行に行ったことのあるインド、ブータン、チベットなどの僻地に比べれば充実していると思います。標高2700mの山小屋マンダラハットと、3700mのホロンボハットでは水洗トイレが少なくとも1つはありました。(ただし、女性用の水洗トイレはどちらも流れが悪かったようです。) 基本は和便器のポットンですが、寒いせいか或いは深いせいか分かりませんが、臭いませんので快適です。たまに便座のない洋便器もあり、中腰で用を足たされた方もいましたが、私は和便器が空くまで待っていました。
右側の個室は、和式の上に洋便器を取り付けたものと思われます。この便器にはちゃんと便座がついていました。
中はこんな感じ。奥の板壁に隙間がありますが、崖のため誰も覗けません。
登山道には、山小屋と山小屋との中間あたりに、ランチのためのテーブルと椅子が設置されています。そしてそこから少し離れたところにトイレが設置されています。つまり、ランチの時にはトイレが可能です。
標高4200m付近にあるトイレ。砂礫地帯で青空は困難です。ホロンボハットとキボハットの間には、こんなトイレが2ヶ所ありました。キボハットから上にはトイレはありませんでした。
●登山1日目:8月8日 マラングゲート1720m(11:55)→マンダラハット2730m(16:55)
●2日目:8月9日 マンダラハット(8:12)→ホロンボハット3720m(15:27)
●3日目:8月10日<高度順応日>ホロンボハット(9:13)→ゼブラロック4100m(11:12)→ホロンボハット(13:25)
●4日目:8月11日 ホロンボハット(8:11)→キボハット4703m(14:35)
●5日目:8月12日 キボハット(23:35)→ギルマンズポイント5682m(5:34)→ウフルピーク5895m(7:30)→ギルマンズポイント(9:08)→キボハット(11:15/13:00)→ホロンボハット3720m(16:00)
●6日目:8月13日 ホロンボハット(7:00)→マンダラハット(11:09)→マラングゲート1820m(14:47)
●おまけ:8月14日 サファリ(アルーシャ国立公園)
関連記事1:キリマンジャロ登山のトイレ事情
関連記事2:ザック丸洗い
標高1700mから5800mまで、4000m以上を登らなければなりませんでしたが、気持ちの中では5泊6日なら楽勝と安易に考えていました。ところが気圧が地上の半分以下という環境での登頂は、体力の消耗が激しく、ぎりぎりの状態での登山でした。
今回の登頂ツアー参加者は、20代2名、30代2名、40代1名、50代4名、60代3名の計12名で、9名が登頂できました。若い20代の二人はダイアモックスを服用せずに登頂できましたが、一人は意識障害寸前になり、ガイド二人に体を支えられ、うつろな眼で下山しました。30代の一人は山頂から少し下りたところで真っ青な顔をして寝てしまいました。一人一人がぎりぎりの状態だったような気がします。
成田を出発して三十数時間、やっとキリマンジャロ空港に着きました。明日からいよいよ登山開始です。
ツアー参加者は、男8名、女4名。25才から68才までの計12名でした。キナバル山や玉山では全員がバリバリの登山愛好家だったのですが、今回は登山経験のほとんどない人も何人かいて、驚いています。キリマンジャロは万人の憧れの山なんですね。
ともかく、明日から標高差四千メートルの登山が始まります。登頂率50パーセントの生き残り登山、ふるい落とされないように頑張ってきます。
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追記:キリマンジャロ登山の記録はこちら